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む~らんさんの家長野県長野市

vol.7 コストダウンへの挑戦

はじめての予算提示

2月27日に内装仕上げに関する要望ヒアリングがあり、3月21日にそのプランでの見積金額の説明を受けました。

まず、間取り図、立面図、建物の構造や内装仕上げに関する説明を受けました。 そして、数十ページはあろうかという、分厚い予算書が手渡されました。 でもなぜか、普通は書類の先頭にあると思われる、見積総額とか、工事の大分類ごとの小計額を1枚程度にまとめたページ(概算のページ)がありません。

予算書は、表紙の次から、いきなり明細が始まっており、工事の区分ごとに、細かな部材や工事内容などの明細金額の記載ばかりが続いていました。 分類ごとの小計は、説明を受けていくにしたがって明らかになっていくようです。 む~らんは、なんだかまずい予感がしましたが、先を見たい気持ちをグッとこらえて、説明を受けました。

分厚い予算書の一行一行について説明を受けました。 初めて見る建築用語が多く、む~らん夫婦が目を白黒させる度に、うれし徳武建設の代表さんは丁寧に解説をしてくれました。 2時間ほど説明を受けて、予算書の最後のページに辿り着いたとき、見積総額を見て、だ・だ・大ショック。 当初想定していた予算を1千万円近くオーバーしていたのです。これではどうにもなりません。

その日は、これではどうにもならんので、持ち帰って検討する、ということで打ち合わせは終了しました。 その日の夜から、む~らん夫婦のコストダウンへの挑戦がはじまりました。

コストダウン魂

まず、10年前にむ~らん両親の家(一般的な木造在来住宅)を建てた際の予算書と見比べて、差異を分析してみました。 基礎の鉄筋やコンクリートの量が圧倒的に多いことや、断熱に相当の費用をかけていることがわかりました。 OMのための設備と工事費用もかなりかかります。これらを削るわけにはいきません。家の構造材も削るわけにはいきません。

次に内装仕上げ表と予算書を見比べながら、グレードダウンできる箇所を端から削ってみました。 しかし、内装の変更だけでは、どんなに頑張っても200万円程度しかコストダウンできません。 さらに外装材のグレードダウンを考えましたが、期待したほどコストが下がりません。

コストダウンを考え始めて数日後のことです。「離れの和室を削るか…」とむ~らん。 「夢のような離れの和室プラン」をあきらめるのは、む~らん妻にはとんでもなく辛いことでした。 自分たちの想定以上の夢のような間取りを見せられてしまい、すっかり舞い上がってしまっていたのです。 でも、建築面積を減らし基礎と屋根と外壁の量を減らすのがコストダウンに最も効果的であることは、よく分かっていました。

む~らんは方眼紙を取り出して、黙々とレイアウトを考え始めました。 最初は悲しそうな目で見ていたむ~らん妻も、やがて方眼紙を取り出して間取り図を描き始めました。 む~らんのコストダウン魂が、む~らん妻を動かしたのかもしれません。

描いては消し、描いては消し…。無言の時間が流れ、コタツの上は消しゴムのカスでいっぱいになりました。 夜が更けて、顔を見合わせて「できたよ」。今度は、ふたりが作成したふたつのプランのいいところを取りながら、話し合ってプランを練り上げていきました。 不思議なもので、情熱をそそいで考えているうちに、「離れ無しプラン」に対する愛情が湧いてきました。 コンパクトになった新プランも大好きになっていたのです。「これはこれで、使いやすくてステキだ」と思えるようになりました。

うれし徳武建設から最初のプランを受け取ったのが1月末。それから2ヶ月の間に、む~らん夫婦が2回の修正を加えたことになります。 まじまじと新プランの間取り図を見ていて、驚いたことがあります。 うれし徳武建設の最初のプランをより良くしようとして、1回目の修正の際にいろいろと手を加えていたのに、今回コストダウンのための修正をしてみたら、 離れは無くなったものの、居室の配置や風の抜け方など、建物のコンセプトは最初に提示されたプランとほぼ同じに戻っていたのです。 「2ヶ月間考え抜いて、結局、うれし徳武建設の原案に行き着いたじゃない。 私たちがやっていたことは、今になってみれば、設計の人の最初のアイデアの中であれこれ遊んでいただけだったんだ…」。 孫悟空が筋斗雲を駆って地の果てまで行ったと思っていたら、それはお釈迦様の掌の中だった、という話を思い出して、笑ってしまいました。 プロの設計力というのは、すごいものだな、と思いました。

3月31日に、修正案(新しい間取りと、グレードダウンした内装仕上げ表)を持って、うれし徳武建設に打合せに行きました。 代表さんは「よく頑張りましたね」と、ほめてくれました。かなり大幅な変更をしたので、設計も積算もやり直しが必要です。 NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)補助金の申請も迫っています。 「本当にすみません」とペコペコするむ~らん夫婦に、 「いいじゃないですか。お客様に喜んでもらうのが一番です」と笑ってくれた代表さんですが、その顔は少しひきつって見えました。ごめんなさい!

4月13日の打合せで、新プランの間取り図、立面図、予算書を受け取りました。 うれし徳武建設側でもいろいろな箇所でコストダウンの工夫をしてくれてあり、550万円ほどのコストダウンができていました。 概要設計レベルではこれで良し(あとは、実施計画を進めながらコストダウンを目指す)、ということになりました。

代表さんは、「コストダウンが目的だったのに、間取り的にも、前より良いプランになりましたね」と言ってくれました。 とてもうれしいことでした。

2007年8月22日掲載